測量業務共通仕様書とは|地質調査・発注者支援業務の共通仕様書

測量業務共通仕様書など業務の共通仕様書を紹介する記事のアイキャッチ。地形図と仕様書のバインダーが並ぶ机

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測量や調査の業務を受けた時、『工事の共通仕様書とは別に、業務用の仕様書があるの?』と戸惑う方も多いはずです。種類が多くて、どれを開けばいいか迷いますよね。

結論から言うと、国土交通省の測量・調査・設計の業務には、業務の種類ごとに共通仕様書があり、毎年度の版が公開されています。まずは業務の種類で文書を選び、次に年度の版を確かめる、の2段階で考えるとすっきりします。

この記事では、測量業務共通仕様書を中心に、業務の共通仕様書の種類と探し方が分かります。

目次

測量業務共通仕様書とは?

先に結論

測量業務共通仕様書は、国土交通省が発注する測量の業務に共通する決まりをまとめた文書です。国土交通省の技術調査課のページで、年度ごとの版が公開されています。

工事に土木工事共通仕様書があるように、測量や調査、設計といった業務にも共通仕様書があります。国土交通省の大臣官房技術調査課のページでは、業務関係の共通仕様書がまとめて載っています。

令和8年度版として載っているのは、次の3つです。

共通仕様書の名前版ひとことで言うと
測量業務共通仕様書(案)令和8年度版測量の業務の共通の決まり
地質調査業務共通仕様書(案)令和8年度版地質・土質の調査の業務の共通の決まり
土木設計業務等共通仕様書(案)令和8年度版河川や道路などの設計の業務の共通の決まり

このページには平成31年度から令和8年度まで、年度ごとの版が並んでいます。『最新版はどれ?』と迷ったら、年度の新しいものから見ていけば大丈夫ですよ。

国土交通省の測量業務共通仕様書は、国土交通省 技術調査課のページから開けます。

地質・土質調査業務共通仕様書は名前の表記に注意

地質の調査の共通仕様書は、ページのリンク名では「地質調査業務共通仕様書(案)」です。ところが、検索で見つかるPDFの表題は「地質・土質調査業務共通仕様書(案)」となっていて、表記が少し違います。

関東地方整備局のページでも「地質・土質調査業務共通仕様書」という名前で載っています。同じ系統の文書なので、名前の違いで迷わないようにしておきましょう。

土木設計業務等共通仕様書は6つの編に分かれる

土木設計業務等共通仕様書(案)は、第1編の共通編から第6編の道路編まで6つの編でできています。間に河川編、海岸編、砂防及び地すべり対策編、ダム編が入る形です。

道路の設計なら共通編と道路編、河川の設計なら共通編と河川編、というように組み合わせて読みます。

業務の共通仕様書を「測る」「調べる」「支える」で分けると分かりやすい

ここが大事

業務の共通仕様書は数が多いですが、業務の中身で3つに分けると、自分が開くべき文書がすぐ分かります。

業務委託の共通仕様書は、名前が長くて似ているものが多いですよね。そこで編集部では、次のように「測る」「調べる」「支える」の3つに分けて考えています。

分け方主な業務見る共通仕様書の例確認できた版・出している所
測る測量測量業務共通仕様書国土交通省 令和8年度版/関東地方整備局 令和8年4月版
調べる地質・土質の調査地質・土質調査業務共通仕様書国土交通省 令和8年度版/関東地方整備局 令和8年4月版
調べる(形にする)河川・道路などの設計土木設計業務等共通仕様書(関東地方整備局は設計業務等共通仕様書)国土交通省 令和8年度版/関東地方整備局 令和8年4月版
支える積算や監督など発注者の仕事の手伝い発注者支援業務共通仕様書関東地方整備局のほか、港湾局・航空局にもそれぞれの版
業務の共通仕様書を測る・調べる・支えるの3つに分け、それぞれの代表的な仕様書を示した一覧図

関東地方整備局の3つの共通仕様書は、いずれも令和8年4月版で、令和8年3月25日に一部が改定されたものです。整備局のページで公開されているので、関東の業務ならこちらも確かめておきましょう。

工損調査や漏水調査など、ほかの業務の仕様書

工事の前後に周りの建物を調べる工損調査のように、ここに挙げた以外の業務もあります。こうした業務では、発注する機関が「工損調査標準仕様書」のような別の仕様書を用意していることもあります。

水道の漏水調査の業務委託も同じで、仕様書は発注する水道事業体などが用意します。国の業務共通仕様書の外にある業務は、入札の資料の中で仕様書を探すのが近道です。

自治体の業務では、「測量委託標準仕様書」のように呼び名が違う場合もあります。名前より、どの機関が出した何年度の版かを見ておきましょう。

補足

水道の工事の仕様書については、水道工事標準仕様書とはで紹介しています。

発注者支援業務共通仕様書とは?

先に結論

発注者支援業務共通仕様書は、積算や工事の監督など、発注者の仕事を手伝う業務の共通の決まりです。編集部が確認できたのは、関東地方整備局・港湾局・航空局がそれぞれ出している版です。

『発注者支援業務って、どんな仕事なの?』と思う方もいますよね。関東地方整備局の発注者支援業務共通仕様書を見ると、中身がよく分かります。

この仕様書は、関東地方整備局が発注する土木工事等に関わる発注者支援業務に使われます(港湾空港関係を除く)。令和4年4月1日以降に契約を結んだ業務に適用される版です。

編中身
第1編総則
第2編積算技術業務
第3編技術審査業務
第4編工事監督支援業務

例えば積算技術業務では、工事発注図面と数量総括表(数量計算書)、積算資料、積算データ、打合せ記録簿、引継事項記載書が成果物として決められています。

また第1001条では、設計業務等、測量業務、地質・土質調査業務等に関することは、それぞれの共通仕様書によると定めています。業務の共通仕様書どうしが、役割を分けて組み合わさっているんです。

国土交通省の発注者支援業務共通仕様書はどこにある?

「国土交通省 発注者支援業務 共通仕様書」で探す方も多いのですが、技術調査課のページで確認できたのは測量・地質・土木設計の3つでした。本省版があるかどうかは、編集部では確かめられていません。

港湾の工事なら港湾局の「発注者支援業務共通仕様書(令和7年12月)」があり、令和8年4月1日以降の契約から使われます。空港なら航空局の「空港土木工事・業務発注者支援業務共通仕様書」で、こちらも令和8年4月から適用です。

発注者支援業務の仕様書を探す順番
  1. 業務を発注した機関(整備局・港湾局・航空局など)を確かめる
  2. その機関の共通仕様書のページを開く
  3. 契約を結んだ日と、版の適用の時期を見比べる
  4. 特記仕様書で追加の決まりがないかを確かめる

業務の共通仕様書を読む時に気をつけたいこと

先に結論

業務の共通仕様書は、毎年度のように版が変わります。契約の時期に合った版と、特記仕様書をセットで読むのがコツです。

国土交通省の業務共通仕様書は、年度ごとに版が並んでいます。前の年度の版をそのまま使い回すと、変わった所を見落とすことがあるんです。

業務を始める前のチェック
  • 契約を結んだ時期に合う年度の版を開いた
  • 国の版と整備局の版のどちらが指定されているかを見た
  • 特記仕様書で業務の範囲が足されていないかを確かめた
  • 成果物の種類と納め方を確かめた
  • 分からない所は監督職員に聞く準備をした
業務の範囲を確かめる時の、事務所の机に広げた仕様書と地形図、書類の束

国の版と整備局の版、どちらを使う?

『国土交通省の版と関東地方整備局の版、両方あるけどどっち?』と迷う方もいますよね。名前も中身も似ているので、取り違えやすいところです。

答えは、契約図書でどちらが指定されているかで決まります。特記仕様書の最初のほうに、使う共通仕様書の名前と版が書かれているはずなので、そこを先に開いてみてください。

BIM/CIMの扱いも共通仕様書とつながっている

国土交通省は、令和5年4月1日以降に入札契約の手続きを始める業務と工事に、BIM/CIMを原則として適用しています。対象には、測量業務共通仕様書に基づく測量業務や、地質・土質調査業務共通仕様書に基づく調査業務も入っています。

ただし、小規模なものや災害復旧のように急ぎの業務・工事は除かれます。自分の業務が対象かどうかは、特記仕様書で確かめておきましょう。

よくある失敗

共通仕様書だけを読んで、特記仕様書で足された業務を見落とすことがあります。業務の範囲は、両方を並べて確かめておきましょう。

業務の共通仕様書でよくある相談

先に結論

よくあるのは「発注者支援業務ってどんな仕事?」「設計業務の範囲に何が入るの?」「測量設計の業務で施工計画まで求められた」という相談です。どれも、共通仕様書と特記仕様書で業務の範囲を確かめるのが答えになります。

測量や調査、設計の業務について多く見られる相談を、内容をまとめて紹介します。

相談1:発注者支援業務という求人を見たけれど、どんな仕事?

民間の会社で土木の現場をやってきた方が、発注者支援業務という仕事を見かけて、中身を知りたいという相談です。

関東地方整備局の共通仕様書でいうと、積算技術業務、技術審査業務、工事監督支援業務の3つが中心です。現場の経験は、積算や監督の支援で活きる場面が多いでしょう。

相談2:設計業務の中に概算工事費が入るのか分からない

道路の予備設計の業務で、共通仕様書に書かれた作業の範囲がどこまでか分からない、という相談です。

土木設計業務等共通仕様書には道路編があり、設計の種類ごとに業務の内容が書かれています。共通仕様書と特記仕様書の両方を見て、それでも分からない所は監督職員と協議しておきましょう。

相談3:測量設計の業務で施工計画まで求められた

県の河川の測量設計の業務を受けたら、設計書に施工計画があって戸惑った、という相談もありました。

「施工計画って、工事をする会社がやるものじゃないの?」
「業務の範囲は特記仕様書を見れば分かるはず」

こんなふうに迷った時は、契約で決めた業務の範囲に施工計画が入っているかを確かめるのが先です。業務委託の範囲の決め方は、業務委託の仕様書の書き方でも紹介しています。

業務の仕様書を扱う経験は、ほかの仕事でも活きる

先に結論

共通仕様書と特記仕様書から業務の範囲や成果物を読み取る力は、システム開発の要件定義や社内SEの仕事とも共通しています。

業務の範囲を読み取り、成果物を決まりどおりに納める経験は、実はITの仕事でもそのまま役に立つんです。

仕様書を読み解き、関係者の要望を文書にまとめる力は、システム開発の要件定義や社内SEの仕事とも共通します。今の職場で経験を積むのも大切な道ですし、ITの仕事に興味がある人は、求人の仕事内容を見比べてみるのもいいですね。

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よくある質問

測量業務共通仕様書の最新版はどれですか?

国土交通省の技術調査課のページでは、令和8年度版が載っています。関東地方整備局は令和8年4月版を公開しています。業務で使う版は、契約の時期と特記仕様書で確かめてみてください。

業務委託の共通仕様書と工事の共通仕様書は違うものですか?

違う文書です。測量や調査、設計などの業務には業務用の共通仕様書があり、工事には土木工事共通仕様書などがあります。

測量の製品仕様書と共通仕様書は同じものですか?

名前は似ていますが、この記事で扱う共通仕様書は業務委託の契約で使う文書です。測量で製品仕様書という言葉が出てきたら、どの文書を指しているかを特記仕様書や監督職員に確かめましょう。

発注者支援業務共通仕様書は国土交通省の本省版がありますか?

編集部では、本省版があるかどうかを確かめられていません。関東地方整備局・港湾局・航空局がそれぞれの版を出しているので、業務を発注した機関のページを見てみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 測量・地質調査・土木設計の業務には、国土交通省の共通仕様書がある
  • 国の版は令和8年度版、関東地方整備局は令和8年4月版を公開
  • 業務は「測る」「調べる」「支える」で分けると探しやすい
  • 発注者支援業務は、整備局・港湾局・航空局がそれぞれの版を出している
  • 契約の時期に合う版と特記仕様書をセットで読む
仕様書ドットコム

仕様書ドットコム 編集部

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